ロッドの修理~その3

ドアマン

2015年09月25日 20:25

こんばんは♪



破損したロッドの修理ですが
いよいよ今回で最後です


前回までの流れはこちらでどうぞ!

ロッドの修理~その2
ロッドの修理~その1






前回、中にカーボンシャフトを入れて破損したロッドを繋ぎ合わせましたが
今回はその部分の補強になります
具体的には、ブランクの表面をカーボンテープで巻いて補強します





まずは内部に挿入したシャフトの長さより少し長め(今回は8cm)の
ブランク表面をサンドペーパー(♯300程度)で軽く磨いて傷を付けます

これは、エポキシ接着剤を乗りやすくするためです
表面がツルツルだと接着剤が剥がれやすくなります



続いてはカーボンロービングを用意します
太さは6Kぐらい



ちなみにカーボンロービングは
カーボン繊維を束にしたもののようです
雑に扱うと上記のようにすぐにバラバラになりますのでご注意!(笑)



そして次はエポキシ接着剤を用意

日本製のエポキシは元々は少し柔らかめに仕上がるようで、
今回は少し硬めに仕上げたいのでエポキシの配合量を変えます

A液(主剤)とB液(硬化剤)を1 : 1の割合ではなく、
B液(硬化剤)を少し少なめに配合します
1 : 0.85~0.9程度

まぁ、目測なので適当です(笑)



混ぜ方は、まずサララサになるように初めにお湯の中で温めます
そしてA液とB液を上記の割合でチューブから出し、
1~2分程しっかり混ぜ合わせてからそのまま1分程放置

放置すると粘度が高くなってネットリするので
巻いていく箇所(ヤスリで削った場所)の全体に適量塗ります

ちなみにエポキシを混ぜる時はゆっくり静かにやると
気泡が入りづらくなりますので後の処理が楽になります



次に、塗り終わったらその上からカーボンロービングでブランクを巻いていきます

手でしっかりテンションを掛けながら巻いていき、
巻くのは1~2往復程度 (自分は1往復で巻きました)
仕上がりをスマートにしたいなら1往復程度
強度重視ならそれより多めに巻く

そして、余分に塗りすぎてはみ出したエポキシを指で取り、
カーボンロービングの表面にも薄く塗ります
(道具より指の方が綺麗に塗れます)

塗り終わったら、エポキシの中に気泡があると思うので
ロッドを回しながらドライヤーの温風を当てて気泡を消し、
全て消えたら、あとはある程度固まるまでTVでも見ながら手で回し続けます
30分~1時間程度

風でエポキシが飛んでしまわないように、
ドライヤーの温風を当てる時はロッドから少し離してください
又、温風を当てるとエポキシがサラサラになって垂れやすくなるので気をつけてください


その後は1時間程放置
(2時間経っても表面はベタベタしてるので触らないように)


ちなみにもしも液ダレして固まってしまったら
ある程度固まってからその箇所をサンドペーパーで磨いて形を整える






次は、先程巻いたカーボンロービングの表面をエポキシで保護していきます

先程と同じように、まずはエポキシを予めお湯で温めてサラサラにしておき、
B液を少し少なめで1~2分程よく混ぜ合わせてから1分程放置

そして指でカーボンロービングの表面に薄~~く塗ります

塗り終わったらまた先程と同じようにクルクルしながら
エポキシの中の気泡をドライヤーを使って消し、
その後はまた軽く固まるまでロッドをクルクルします

そしてまた1時間程放置




1時間程経過したらまた再度上記と同じようにエポキシを塗ります
2度塗りすることで層を作って強度を上げる為です

配合量や混ぜ方は上記と一緒なんですが
今度は先程よりも少し厚めに塗ります

そしてドライヤーで気泡を消してから
同じようにある程度固まるまでクルクルします



そして最後は実釣での強度を出すために1週間程放置





少し見づらいかもしれませんが
乾燥が終わると表面が硬くなり、このように透明で光沢もみられるので
ブランクに巻いたカーボンロービングも透けて見えます


万が一、形が悪いなどの理由でやり直したい場合には
耐水サンドペーパーで水を付けながら磨いてエポキシを削り取り、
再度エポキシでコーティングすることが出来ます


形が悪くなる原因はロッドを回すのがうまくいってない為だと思いますので
より綺麗に仕上げるにはやはりロッドドライヤーが必要ですね

でもこれだけの為に購入するのも勿体ないので
頑張って根気よくクルクルしてください(笑)





で、、、先日、実釣でこの修理したロッドを使ってみましたが
予想外にヒットした鯉も寄せられましたので強度は十分あるように思えました


しかも、一番気になっていた手に伝わる感度に関してですが
悪くなったようには感じませんでした

むしろ、硬いカーボンシャフトを入れたことでロッドがシャキッとしたことや
折れて短くなった為なのか若干感度は良くなってるような気さえしました(笑)


折れたのでメーカーに修理に出そうと思ったら修理費が2万オーバーだったので
勿体ないけど廃棄しようかと思っていたロッドでしたが
取り敢えず十分に釣りに使えるようにリメイク出来たので大満足です



費用も安いので、みなさんも折れてどうしようもなくなったロッドを
修理して再利用してみてはいかがでしょうか?






ではでは・・・
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